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思い出の三浦
毎回、台風の季節になると心配で寝られなくなることがあります。

一つは窯小屋、そしてもう一つは家の脇の小川です。

窯小屋は自分で作ったので今ひとつ信用がおけません(笑
強風で飛んでしまうかも知れないからです。

家の横の小川もちょっとした雨で濁流となり、、、、数年前は直径1メートルを超える
コンクリートの塊が流れつき、、、数ヶ月後には、また流されて何処かに行ってしまいました。

そんなこんなで横浜の教室に自主避難しました(笑

月曜日あたりからソワソワしてきたので庭や窯小屋の片付けを始めたところ、、、
小雨が降る中、雨宿り?としていたとおぼしき、ハクビシンが窯の上にちょこんと
座っておりました。

私も驚きましたが、ハクビシンも飛び上がって驚き、逃げていきました。

・・・そんなこんなで台風後の我が家の様子も気になるのですが、
横浜の教室の窯焚きの予定がずれ込み、火入れが遅くなり、
家に帰るに帰れない状況に陥っております。
ただ今、還元焼成中。
電気窯なので900度になった辺りからガスを送り込み、炎で酸素を奪って
焼き物の色の元となる釉薬の中に含まれる金属を還元させてしまうのです。
(たとえば銅なら酸化→緑だけど 還元→赤って感じ)

今夜は真夜中?朝方?4時ごろまで火の番です。

何をするかというと、、、電気窯の場合は何もせず、
順調ならじっと見てればいいだけなのですが、、、

話は変わりますが、、、最近、私の中で三浦半島がとても大事な場所になっています。
(ブログにもよく書いておりますが)
追っかけしている?!ガラスの潮工房さんも三浦半島に工房があります。

うまい魚が食べたいと、佐島マリーナ界隈の磯料理の店に出掛けます。
行って見なければどんな魚が出てくるかわかりませんが、確実に新鮮な海の幸がいただけます。

そんな中、先日、ショックなニュースが入ってきました。

小学校時代から通いつめた逗子、葉山の海岸線。
京浜急行の逗子の駅から田越川伝いに海岸にでる風景。
小学生のころ、交通費以外、百円ぐらいしか持たないで出掛けたりしたので
唯一の食料、メロンパン一つ買ったよろず屋さんや、道中の木の塀などなど、
すべてが鮮明に思い出されます。
時代が変わってバイクに乗り、逗子にあるデニーズに立ち寄ることが多くなりました。
テラス席に座ると潮風を感じながら湘南の海を独り占めしながら過ごすことが出来る場所でした。

そんな素敵な思い出の場所が、いきなり閉店とのお知らせでした。
閉店の前日にニュースで知ったので名残惜しむヒマさえありませんでした。

そして今日、何気なく台風ニュースを見ていたら、、、
何回か、海際の磯料理屋さんが高潮の被害を受けて店内まで波が押し寄せ、、、
ぐちゃぐちゃになっている映像が紹介されてました。

でもって24時近く、またそのニュースをみていたら
「海辺」という磯料理屋の店名。
「佐島」という看板、、、、まさか、いつも出かけるお気に入りの佐島マリーナが
被害にあっていたのでしょうか???
こりゃ、大変。   ・・・・心配です。

そして、、、これまたもっと心配な案件があります。

ここ三浦半島には素晴らしい自然が沢山残されています。
海岸で言えば、、荒崎や葉山近辺に点在している磯。
海を知らないと何処も一緒に見えるのでしょうが、同じ磯でも
生物が豊富で生き物の生命感あふれる場所ってごくわずかで、ほとんどが
何も棲んでいないような希薄な磯なのです。

マリンパークで有名な油壺近くには人影もない干潟があります。
個人的には干潟より、磯が好きなのであまり出向きませんでしたが、、、
小さい頃、そこは夢のような場所でした。

引き潮のときに行くと、、、遠浅の海が広がり、、、
網を持って海辺を駆け巡ると様々な生き物が採れました。

外洋にでる前の小魚たちです。
フグやコトヒキと言った魚は割と簡単にすくえるのですが、目が慣れてくると
砂地の底に潜んでいるカレイの子供や水面を飛ぶように逃げるサヨリが獲れることも
ありました。
この「サヨリ」は滅多に獲れないし、格好も良かったので
自分にとって山での虫取りに置き換えればトンボの王様「オニヤンマ」が
捕れたぐらいにうれしいものでした。

この干潟を少し河口に近寄っていくと今度はカニ天国?!になります。
大きくて食べれらるモクズガニ(中華料理の上海かにの仲間です)から
アカテガ二、アシハラガ二、コメツキカニ、、、と蟹、蟹だらけです。

私の遊び場はそこまででしたが、さらに河口を上流へと進めば、、、
当たり前ですが、川は山へと続いていきます。
その自然が豊かな干潟が続く内湾はそこへと流れ込む川がキレイでなければなりません。

大好きだった逗子も私が小学校5年生あたりから急激に汚れてしまい、
今では見る影もありません。
ただ、生物環境的には、ほんの数年という、実に短い期間で自然環境が破壊されてしまいました。

ところがそれから30数年、この油壺近くに自然が人知れず奇跡的に
残されていました。
「北川湿地」と言うそうです。

そんな大事な場所が土砂の廃棄場として埋め立てられてしまうそうです。
事業者の京浜急行さんにはお世話になりましたが、この計画には賛成出来ません。

川の上流が死んでしまうと河口にも、海にも影響は及びます。
早速、ネットで初めて電子署名という形で意思表示させていただきました。

この情報は「潮工房さんのサイト」で知りました。
少しでも自然を愛する方は興味を持って知って欲しいと思いましたので
リンク先を張っておきますね。
http://www.ushio-studio.com/2009kitagawa.html

私が油壺や逗子、葉山の自然と巡り会わなかったら水族館に勤めることも
陶芸をすることすら無かったかもしれません。
どこでも開発反対というわけではありません。
しかし、ここ「北川湿地」は残しておくべき大切な場所だと思いました。


・・・・今日はまだ仕事中のためか、いつもの脱力しそうな話ではなくて
    まじめな話になりました。

    今日もお話にお付き合いくださいましてありがとうございました。
by kouboufu | 2009-10-09 02:13 | ひとり言
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